■上条(じょうじょう)城(柏崎市)
上条城は黒滝集落にある標高15米の丘の上に築かれた館城である。
応永20(1420)年頃、上杉房方の三男清方を米山の東方・上条の地に配置したのがはじまりである。
これが上条上杉氏のはじまりであり、長尾為景、晴景、景虎の頃の越後守護定実はこの家の出身であり上条が越後を制圧したかに見えた。
しかし為景が守護定実をないがしろにして専横を極めるようになる。このことを怒った上条上杉当主の定憲は為景追討の兵を挙げるも敗れ、自刃してしまう。
以後上条上杉の存在は影が薄くなってしまうが、能登畠山氏出身の義春が上条氏を継ぎ上条政繁と名乗るに及んで再び歴史の脚光を浴びることとなる。
彼は謙信の時代には一門衆として軍役帳に名を連ね、お館の乱の際にも景勝方について戦功を挙げ、重臣としての立場を保持する。
だが、北信濃の支配を巡って景勝と対立し京に出奔し秀吉、次いで家康に仕えることとなる。その後上条・上杉の名を捨てて畠山に復姓し、旗本として天寿を全うしたのである。
一方、上条城は慶長5(1600)年の上杉遺民一揆の際に一揆側に攻略され、以後廃城となった。
交通:JR柏崎駅より自転車で約1時間、バス黒滝集落下車徒歩3分
周辺地図:以下を参照のこと(バナーをクリック)
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