■樺野澤城(南魚沼市六日町)

樺野澤は越後の玄関にあたる重要な地であり、ここに城が築かれたのは至極当然に思われるのであるが、その築城時期やその時期の城主もはっきりわかっていない。
魚沼地方第二の規模と云われた城にしてはいささか腑に落ちないのであるが、長尾景虎(謙信)が永禄3(1560)年に本格的に関東に進出するにあたって順次整備されたのであろうということが言われている。
また、上田長尾氏の政景時代には信州出身の栗林氏が在番したということである。

天正6(1578)年3月に謙信が急死し、其の跡目を巡って御館の乱が起きると、小田原北条氏は景虎の応援をすべく越後に侵入したが、この時景勝の留守を守る魚沼地方の武将達は守りがより堅固な坂戸城に集中して籠り、樺野澤城は放棄された。

かくしてこの城は北条氏の占拠するところとなり、翌年の2月に撤収するまで越後における北条氏の拠点となったのである。

乱の集結後は再び景勝の家臣のなったのであるが、上杉氏の会津転封後は廃城となった。

遺構は保存状態もよく整備も行き届いており中世城郭の特徴がよくわかる。


交通:JR上越線大沢駅下車徒歩50分

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空堀跡

望楼跡

三ノ丸跡

空堀跡

二ノ丸跡

胞衣塚

堀切跡

本丸跡