■大分県内の温泉 大分県には全国の源泉数の5分の1弱を占めており、日本一の温泉王国である。 そして、そのどれもが個性にあふれており、県内はもちろんのこと、県外からも多くの観光・湯治客が訪れている。 ◆大分温泉 大分市内の温泉開発は昭和30年代の終わりごろ、市内に点在する銭湯が独自に源泉掘削を試みたことに始まったという。 したがって、その歴史は他の地域と比べてごくごく浅いのだが、モールと呼ばれる太古の植物が発酵して泥炭になる手前の物質を含んでいる温泉が多く、これが他の地域にはない特質となっている。 泉質はおおむね、ナトリウム=炭酸水素塩・塩化物泉であり、弱アルカリ性である。
◆塚野鉱泉 ここは、大分市内にある温泉であるが、湯治場として歴史が古く、市内の他の地域のそれとは独自に発展してきたこともあり、別項目とした。 ここで湧出する温泉水は常温であるので、浴用としては、沸かして用いている。 浴用・飲用の両方で用いられており、炭酸を含んだ金気香の強い水で、消化器系の病気に特に効果があるとしてつとに有名である。 塚野鉱泉 ◆湯平温泉 湯平の歴史は遠く鎌倉時代にさかのぼるといい、江戸時代にはすでに湯治場としてにぎわっていたという。 江戸中期の享保年間には、石畳の道が整備され、これが今も変わらずに用いられており、風情ある雰囲気をかもし出している。 明治・大正の頃には、木造の3階建てや4階建ての建物も建てられるようになり、現在でもその一部が残っている。 大正末年には国鉄・大湯線(現在の久大本線)が開通し、駅前にはフォード車のタクシーがずらりと並んでいたことが古写真で見て取れる。 戦後になり、急行列車が運行されるようになると、急行も停車するようになるも、湯治客の減少、余暇の過ごし方の多様化に伴い、客足が減少し、旅館や商店は苦戦を強いられるようになった。 1984年には国鉄・湯平駅も急行は停車するものの(のちの特急列車も停車)無人化されてしまう。 2000年代に入ると、かつて数本あった路線バスも廃止となり、ますます不便さが目に付くようになった。 今後、温泉街をどのように再生し、観光客を呼び戻すかが課題である。
◆由布院温泉 (目下制作中)
◆塚原温泉 (目下制作中) 火口乃泉 ◆長湯温泉 (目下制作中)
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