■2002謙信公祭(其の壱)

この年の盆休みは上越で開催の謙信公祭に参加することにした。
というのもこの祭りは謙信公の居城・春日山城で開催されるものであり、それがしとしては是非とも押さえておきたいと思ったからであった。
ただ、その前にも何日か休みがあるのでどうするかを考えたが、この年には大河劇「利家とまつ」が放送されていたので加賀・能登方面にも足を伸ばして見ることにした。

上野駅で出立を待つ489系夜行急行「能登」 金沢駅に停車中の681系特急「サンダーバード」



8月の12日の晩に出発し、能登七尾城、同小丸山城、越後六日町の樺ノ沢城、村上城を廻った後、祭り前日の15日に宿所の春日山旅館に到着した。
この宿の女将さんは当家頁の評定衆としてお馴染みであったが、お会いするのは初めてであった。
とても気さくで感じのいい方であった。
夕食は海の幸やその他手作りの豪勢な料理であった。
食後に風呂に入り、しばしくつろいだあと、床に入った。


翌朝早く城跡に登り大手道などを探索してみた。
早朝に城巡りというのもまた楽しいものだ。それというのも宿は城跡のすぐ下にあるからであり、こういったことが出来るのもこの宿ならではであろう。
宿には他に演出の一団が宿泊されており食堂で食事の最中であった。
朝食を済ませ、集合場所の春日山尋常小学校に行く。
集合時間より若干早かったがスタッフを初めとして何名か集まっていた。

着用の甲冑も用意されていたので受付を済ませたあと、着付けを始める。
しかしこの鎧たるや…

全員二枚胴の甲冑なのである。

それというのもこの祭りをプロデュースしているのが甲冑制作業界大手の「丸竹産業」なのであった。
それがし共は県外からの参加者ということで特にいい鎧を着用させてもらえるというのである。
この時は二枚胴の着付けを知らないので惟新殿に手伝って頂いた。忝ないですぞ。
着心地は頗る宜敷い。
のちにそれがしもこちらで甲冑を購入することになるのであるが、それはこの時の着心地の良さに惹かれたからであったのである。


それにしても大将の鎧は素晴らしいと一言に尽きる。
それがしも一度はこのような鎧を着用してみたいものだと思った。

上杉謙信公鎧
(天と地とバージョン南蛮胴甲冑)
上杉謙信公鎧
(飯綱権現前立て色々威甲冑)
武田信玄公鎧
(諏訪法性兜緋糸威し甲冑)


着付けが終わったあとは特に何をするでもなくまったりと過ごしている御仁が大半であったが、一部では早くも武田方と上杉方の兵が小競り合いをしていた(爆)。


それがし共県外参加者は記念撮影をした後、特に何をするわけでもなくまったりと過ごす。
それがしはちょうど携帯電話が寿命だったので小具足姿で近くのドコモショップに行き、機種交換をした。

しかし武装しているのにも関わらず、店員はさして驚いた様子もなかったのは流石地元というところか(爆)。


昼食を済ませたあと、リハーサルをする。
本番は夕方日が落ちた後とのことである。
夏の猛暑の中では流石に危険ということであろうか。

それにしても暑さのせいもあるのだろうか。
地元の御仁は皆やる気がなさそうだ。
何か先が思いやられると感じたのであるが、そう見えたのはこの時だけで、将士たちは行列で掛け声を上げながら行進するにつれてテンションが上がって行き、合戦の時には最高潮になっていくのであった。


何となくやる気がなさそうな武田方の兵 みめ美しい姫武者たち

其の弐に続く