■米澤上杉まつり2004
(其の弐・千勝院~武締式)

さて、しっかり腹ごしらえをしたところで、市内見物へ。
まずは上杉家の祈願所・真言宗善日山千勝院へ。
ここはもともと越後にあり謙信公が越後高田に建立した千手院が始まりであり、のち千度戦えば千度勝つとの心念より現在の名に改められたという。
景勝公の時、林泉寺などと共に上杉家の移封に従いこの地に根をおろしたものである。
本尊は刀八毘沙門天である。



ここで飯綱武蔵守法達殿も甲冑の開眼供養をされたという。
飯綱殿はこちらの御住職や奥様とは知り合いであるらしく、時々行き来があるとのことである。
この日は本堂に上がらせて頂き、御本尊に祈願したあと、しばし雑談をする。


本堂の横に建てられた毘沙門天像 悪鬼の如き武者を倒し踏みつける女武者はさながら毘沙門天のようである(爆)

次に千勝院からすぐのところにある上杉家御廟所へ。
ここには謙信公の御尊骸を始め歴代藩主の遺骨などが祀られている聖地である。

それがし共も謙信公に御挨拶しお目通りをする。
ここには何度来ても厳粛な気分になるものである。





帰りに管理事務所で上杉家の御紋旗を購入する。
この旗は以前の上杉まつりの時にこの地を訪問した時に家々の門のところに日章旗のように掲げられていて、これはどこで入手できるのであろうかと疑問に思っていたものである。
それをここに来てやっと見つけることが出来たのであり、晴れて手に入れた時の感動といったら言葉では言い表せないものであった。(確か税込みで1000円だったような)

余談であるが、東京の某所で石和の打ち上げをした時にこの旗を掲げ記念写真を撮った。





その後、我々は荷物を置きに宿に行き、チェックインする。
この日の宿は飯綱武蔵守法達殿が手配して予約して呉れたのである。

この場をお借りし、御礼申し上げます。

荷物を置いて身軽になったところで、今度は上杉神社へ。


まずはここにて翌日の晴天祈願をしなければなるまい。
予報では全国的に雨になるとのことで余計に心配である。

ということで、この地米澤上杉まつりの晴天祈願と下関の源平船合戦の晴天祈願をしようとしたが、のりび殿の

「二兎を追うもの、一兎をも得ず」

との意見に(そういう問題か…爆?!)上杉祭りの晴天祈願一本に絞る。

かくして翌日は米澤は見事な晴天に恵まれたが、その他の地域は雨に祟られたのだそうな。

下関に参陣なされた方々、許して下されい!


その後臨雲白龍殿とそれがしは宝物館にて謙信公の甲冑などを鑑賞する。
他の御仁はもう既に何回か見たことがあるらしく、外で待つ。


記念撮影用のパネルでこんなことをして遊ぶ御仁。



そして飯綱武蔵守法達殿の知り合いの染物やさんの「山形屋」さんにお邪魔する。


山形屋さん

石和で使用の袖印
実はこの染物屋さんで本年の石和で使用の袖印を制作して頂いたのである。
こちらのご主人にお茶を出され、しばらくお話していると奥から先代の御主人が出てこられた。

実はこの先代の方は、何と上杉祭りで川中島合戦を始めた時の初代の信玄公だった方である。
その時のエピソードはなかなか面白いものであった。

当初川中島合戦が始まった頃は上杉のお膝元ということで上杉方が絶大な人気だったのに反し、武田方は人気がなく、誰もやりたがらなかったために信玄公も合わせて5人だったとのこと(爆)。
そして合戦になると袋叩きの状態だったそうな…(汗)。

歓談のあと、退出の間際に遠路はるばる来てくれたということで、試作の御土産品をそれがし共に頂く。
誠に立派なもので恐縮ではあったが、有り難く頂戴する。





そして染物屋さんを退出し、次に酒蔵に行ったのだが、無念なるかな、我々が着く数分前に閉館していたのである。
この時一番しょげていたのがのりび殿であった。

「仕方があるまい、またの機会に訪れることにしよう。

そう心に決め、ここをあとにした。





さて、19時に始める武締式には少々早くもあるがとりあえず会場に行こう、ということで「伝国の杜」に隣接する会場に着く。
その時はまだ18時前であったが、会場には既に多くの人でごった返していた。
それがし共は式が一番よく見える指定席券を買っていたので場所取りなどはしなくても宜敷い。

時間までどうしようと考え、「伝国の杜」内の米沢市上杉博物館を見物する。
以前この地に来た時はこの建物は工事中だったので、今回初めて入ることになる。

中はパネルや模型などが展示され、子供や御婦人にも分かりやすい内容となっている。
またいくつかの体験コーナーや電脳を使って検索するコーナーもあり、非常に充実したものとなっていた。
ただ、惜しむらくはこの時時間が限られていたため、隅々まで充分に見れなかったことである。
またの機会に見に行ければと思っている。

そして記念に図録を3冊ほど購入。
これだけでかなりの金額になってしまった(瀧汗)。


建物の外に出ると外はもう暗くなっていた。
しかもかなり寒い。

我々はめいめいの席に着き、寒さの中で開式を待つ。

其の参へ